いきなりですが・・
女優の武井咲さんの名前を初めて見て、「さき」と読んだのは、私だけではないはず。(^^) ・・・というより、ほとんどの人はそうでしょうね。
「えみ」と読むんだとわかった時、「咲くという漢字に、笑みという意味を加えたのか、素敵だ」と思っていたけれど、実はその反対だそうですよ。元々は笑みという意味だった漢字に、咲くという意味を加えたのです。
ちょっと調べてみたのですが、「咲」と「笑」は異体字と言って、昔は同じ漢字でした。それが時代の流れで書体が変遷してあのようになったのですが、どちらも「笑う」「笑み」という意味です。(試しに「わらう」とタイプして漢字変換してみてください。変換候補に「咲う」が出てきますよ 【追記:Google日本語入力だとそうなるのですが、他のだと出ないようです】)
ところが、「鳥鳴花咲」(鳥なき花わらう)という慣用句を日本語にする際に、「咲」を「さく」と読ませるようになったそうです。せっかくの比喩表現が台無しになった気がしますが・・・。
というわけで、「咲」をこの意味で使うのは、日本独自のもの。中国語としては、あくまでも、笑うという意味です。(現代ではほとんど使われることがないようですけどね)
花が咲くことを「笑う」と表現した人が、アメリカにもいました。
Earth laughs in flowers.
大地は、花の中に笑う。
~ラルフ・ワルド・エマーソン
冬の間じっとしていた植物が、いっせいに開花する姿をよく表していますね。大声で笑うものもあれば、微笑むものもあり、どれもが独特の表情と笑い方で喜びを表現しているようです。
「天よ、喜び歌え、地よ、喜び躍れ。山々よ、歓声をあげよ。」
(イザヤ49章13、新共同訳)
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